恋愛体質人間ども集まれ!

 

常に好きな異性とのコミュニケーションをはかったり、今は好きな異性はいないけれども、何処かで出会うかもしれないという気持ちで、常にアンテナを張っていることが「恋愛体質」の条件 - 出典 あなたはどちら?恋愛体質と結婚体質の違いを徹底比較

 

 

 

某大学で警備員のコスプレをして、箱の中で椅子に座ってラジオを聴きながら1日10時間くらいボーッとしていた頃の話。何人もの学生が目の前を通り過ぎるのでオシャレ考察で暇を潰していたんだけど、ひとり気になるナオン(女性。ここでは自分のシャイさと客観性を演出すべくナオンと表記する)がいた。

 

ほぼほぼ毎朝おそらく講義に出席するために、僕に見向きもせず自転車で疾走して曲がり角に消えていくナオン。身長高め・細め・髪型ショート重め・顔はなんて言うんだろう、僕は女優とかアイドルとかあんまり興味なくて詳しくないから上手く例えられないけど、白くて薄くて丸め?かな。服装はストリート系からもスイーツ系からも遠く、これも上手く例えられないけど、とにかくイイカンジだった。古着とユニクロとかGUとかの大衆向け衣服販店を混ぜました、みたいな。普通に可愛い、この大学の中ではいちばん好きだなと密かに遠くから見かけるたびに目で追っていたのだ。

 

梅雨時期のある日、降りしきる雨を眺めてボーっとしていた僕の目の前を窓越しにナオンが通り過ぎる。「そうか雨の日は面倒くさいから歩いて大学に来るんだ。ってことは歩いて来れる範囲内に住んでるのかな?こういう連想しちゃうから僕はキモいんだろうな。んっ?」ナオンが着てるTシャツが目に入って一瞬ドキりとした。 ZAZEN BOYSのすとーりーずTシャツを着ていたのだ。そこから僕はより一層ナオンを見かけるたびに目で追う、そんな僕のことお構いなしでナオンは自転車ですっ飛んで行く。

 

ザゼンTシャツってことはやっぱり向井秀徳周辺の音楽が好きなのかな。そう考えると服装やら髪型やら見た目の感じもなんとなく分かるし、結構ひとりで行動しがちなのも分かる。でも常にイヤホンしてる感じじゃないから熱狂的に音楽マニアってわけじゃなさそうだなあ。ああいうナオンは僕みたいな文系バンドマン崩れみたいな髪型と顔つきをしてる若い男が大学で警備員をやってるってことに興味を持たないのかな。でも基本的に目を合わせてくれないし。。

 

いつの間にか僕はナオンに夢中になっていた。僕みたいなナードっぽい男への理解がありそうだし、何より単純に可愛かった。超タイプだった。中学のときいちばん可愛いと思ってた女子と顔が似ていた。(その女子は今も港町の潮風に当たって、色々あって錆びていっている。僕から見ればの話なので、当人が幸せかどうかは知らない。でも、あんな人が小さい町で収まってしまうのは悲しいな。当然今では一切関わりがない。お幸せに。。本当に。)

 

でもどうやって関わりを持てばいいのか分からないし、警備員が私的な目的で学生に声をかけるのはまずい。勇気を振り絞ってナンパのようなことをして拒絶されたときのショックが恐ろしい。でも話してみたい。そんな葛藤を抱えながらナオンが通り過ぎるときだけキリッとした顔を作っていた。無論、ナオンの青い自転車は僕を完全に無視してブっ飛んで消えていった。嗚呼、あんなナオンと同棲同然のキャンパスライフを送ってみたい。中央線ユーザーならではの暮れゆく情景みたいな?サニーデイ・サービスのライブになんか出かけちゃって「街へ出よう角の喫茶店へ行こう・・・♪」なんて口ずさんじゃってさ。

 

そんな僕の妄想劇場は得てして、こけら落とさず閉館した。こんなこと今までに何回もあったけど、毎回すごくショックなんだ。可能性がゼロではないという希望とも言える僕の客観性が絶望に変わる。ゼロではない故に失敗してしまう自分が悲しい。最初から100%無理だと分かっていれば諦めもつく。限りなくゼロに近いけどさ。あーあ、すごく好きだったな。ナオンの人間性や中身は全く知らないけど。SNSも探し出せなかった。名前すら知らないし。僕がもっと頑張れば橋が架かったんだろうけど、渡ることを考えたら足がブルっちまって、結局は箱の中。僕は警備員を辞めてその大学周辺に出向かなくなった。こうしてひとりで始まりひとりで終わるカタオモイってやつを最近、経験しました。

 

見た目だけで好きになるのはなんか誠実じゃない気がする。それは自分のプライドが高いだけか。そりゃ美人とヤりたいもんな基本的に。いや別にヤりたいってわけじゃないんだ。動物はさ、DNAの乗り物ジャン?だから種を残そうとするのが当然なわけであって、人間も無意識下でプログラミングされてるんだよ。交尾するとキモチイイってシステム埋め込んだ神様って天才だよな〜。そりゃみんな子供を産むよね。いやそんなこと言いたいわけじゃなくてさ。なんで僕たちは恋をするのかってことよ。ある時、トガってる知人に「愛ってなんだと思う?」って聞いてみたらさ。「愛なんていう答えのないものについて討論することは野暮だぜ。」みたいなこと言われちゃってさ。いや違うじゃん?別に愛って何?っていう答えを知りたくて聞いたわけじゃなく、話題として、コミュニケーションとして聞いたまでだよ。ノリが悪いってやつだぜ。

 

付き合って彼氏彼女になって何するの?結婚しなきゃ意味なくない?そりゃ〜、世に蔓延する恋愛ってものを知ることは大事だと思うよ。話のタネになるし、勉強だよね。でもそこまで本気になれないっていうか、、本当にこの人のことが好きだ!愛してる!ってモードになれないんだよねえ、なんか。ちゃんと恋人がいてやることやってる同世代くらいの人達はスゴイなあ。自分の生活をしながら、恋愛をするくらいの余裕がある、っていうか恋愛をするだけの情熱があるんだ。もしくは暇つぶし?一緒にディズニー行ったり写真を撮ってインスタグラムにアップしたり。

 

あー、僕はどうしてこんなにも冷めてるんだろう。

せっかくのTOKYOひとり暮らしが。

せっかくのニジュウニサイが。

 

 

 

 

 

僕は中学時代を最後にまともに女性とお付き合いをしたことがない。「いずれ終わるであろう関係に本気で投資できる情熱を持てないから。」そんなことを某お笑いコンビの某人が言っていた。

 

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